魯山人と吉野屋

2025/4/3-2025/9/30

会期 2025年4月3日(木)~2025年9月30日(火)

 藩政期に、総湯と呼ばれる共同湯を囲んで18軒の湯宿が建てられました。そのうちの一つが「碧泉館(へきせんかん)」とも称された吉野屋でした。大正4(1915)年に吉野屋の当主吉野治郎は当時福田大観と名乗っていた魯山人を煎茶仲間であった細野燕台から紹介されました。魯山人の才を見込んだ治郎は、茶会や謡(うたい)のために建てられた別荘(現 いろは草庵)を提供し、魯山人の篆刻看板制作が始まりました。

 秋から蕨(わらび)のでる頃までと滞在期間は短いながらも、魯山人はこの地で作陶に目覚め、美食にふれ、多くの人々と語らいました。喧嘩別れの多いといわれる魯山人ですが、この地では心穏やかに過ごし、その後も何度も足を運び、交流を深めていきました。その証のように、吉野屋には大観名の作品から、魯山人名までの様々な時代の作品が残されています。またその作品も即興で制作されたものが多く、粗削りながらも、のびやかで魯山人らしい魅力があふれています。

開催中・今後の企画展
更新日:2025年03月21日